過去と未来をつなぐ。

'83年生まれ ♂ の雑記帖。思ったことは、自分の言葉で書き留めとく。

2つの感情を、同時に抱える

昔、「好きと嫌いは、反対語ではない」という話を初めて聞いたとき、衝撃と同時に、すごく感心したことを覚えています。当時、僕は高校生だったか、中学生だったか。

その考え方自体は、結構色んな本でも書かれていたりしますが、要は「好きの反対は、無関心だ」ということ。同時に「嫌いの反対も、無関心」です。

 

だから無関心の対極にあるという意味では、好きも嫌いも、紙一重。

そもそも関心が無ければ、好きや嫌いといった感情は生まれません。無関心は、好きどころか、嫌いにすら転ずるチャンスがない状態です。

 

恋愛感情などで、よく「愛と憎しみは紙一重」なんていう言い方をする人もいますよね。(いない?)

でも最初はものすごく嫌いだったものが、ちょっとしたことを経て、気づいたら好きになっていた経験、僕は実際にあります。

後から思い起こせば、最初からそれは(人だったので、その人は)、自分の中に、強烈に何かが引っかかっていました。ある意味で惹かれたからこそ、それを持たない自分を否定するように、最初は嫌いだったのかもしれません。

 

一見相反するけど、コインの表と裏のように、誰もが自分の中で併せ持っているものって、実はたくさんあるんだと思います。

 

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最近、家入一真さん(株式会社CAMPFIRE)の『絶望手帖』という本を、読みました。絶望名言がひたすら書かれてある、なかなか無いタイプの本。絶妙なバランス感覚で成り立っているんですが、まず帯の一言が、秀逸でした。

 

"「死にたい」と「生きたい」は同義語です。

今、多くの人が弱さをさらけ出せずに悩んでいます。だから、あえてネガティブな言葉を集めたいと思ったのが、この本のはじまりです。"

 

死にたいと、生きたい。

それにネガティブと、ポジティブ。

 

自分の中に、一見反する2つの感情を共存させるのは、全く不自然なことではないと思います。

最近の僕は、ポジティブに思われることがどちらかと言えば多いですが、もちろんネガティブになることもあります。(面と向かって、指摘されることもある。)そもそもの元は、何をやってもクヨクヨとする、ネガティブな人間でした。

 

正直、ポジティブに発言した方が得かな?と思うシチュエーションで、狙ってポジティブを演出しているところもあります。僕自身、今の自分がどうなのか、よく分かりません。

ただポジティブな発言をする前には、まずネガティブに状況を受け入れることが、必要だと思っています。

 

ポジティブな状況で、さらにポジティブな提案をするのって、正直しんどいです。ネガティブを受け入れたからこそ、それを何とかするために、ポジティブな対策って考えられるのじゃないかと。 

100%ポジティブな人や、100%ネガティブな人っていないと思いますし、その振れ幅の中で、状況を変えていく力は、生まれるんじゃないでしょうか。

 

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最後に。僕は、不安と希望も、同じように同義語だと思っています。

 

何かに向けて一歩踏み出すときに、誰でも抱く感情が、不安と希望です。どちらも「もっと良く生きたい」(誤解を恐れずに言うならば「もっと良く死にたい」)という気持ちが、ベースにあると思います。

だから他の感情と同じように、どちらか一方じゃなく、どっちも併せ持っているのが、自然なことじゃないでしょうか。

 

希望があるから、不安を抱く。

不安があるから、希望を持てる。

この振れ幅を受け入れて初めて、一歩を踏み出せるんじゃないかなぁと、最近は思っています。

 

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