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過去と未来をつなぐ。

'83年生まれ ♂ の雑記帖。思ったことは、自分の言葉で書き留めとく。

近江商人の『三方よし』

来年から拠点を置く(予定の)滋賀。

そこに源流がある、『三方よし』という言葉があります。

江戸時代に全国で活躍した、近江商人たちの「売り手よし、買い手よし、世間よし」の理念を指すキーワードです。 

 

「売り手(生産者・販売者)、買い手(販売者・消費者)、世間(地域社会)すべてに利益をもたらすのが、正しい商業のあり方である」

 

一見、ただの理想論に聞こえるかもですが、数百年も前の時代から、近江の商人たちはこの『三方よし』を実践することで、各地で高い信頼を獲得していました。

そして実際、持続性の高い事業展開に、繋げていったようです。 

高島屋伊藤忠商事、ヤンマー、トヨタ自動車、ワコールなどなど、近江商人の流れを汲む企業は、現在も色々とあります。また、滋賀にある企業では、『三方よし』を経営理念として明文化しているところも、実は結構あるようです。

 

残念ながら、日本の誰もが知っているほど、メジャーな理念ではありません。社会人でも、知らない人は結構います。

しかし社会や経済の基盤も大きく変わってきた時代だからこそ、敢えてこの言葉を見直して、事業やサービスに取り入れようとしている人が、今増えているように感じます。

 

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正直、20世紀の後半に、この理念がどれくらい世の中で納得感があったかと言うと、かなり疑問です。人口が増えて経済が急拡大する中で、売る側は圧倒的に強かったし、世間はどんどん個人に分断されていきました。

けれど、それが終わったこの成熟の時代、「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」という発想は、色んな事業に、素直に刺さったりするんじゃないでしょうか。

 

ここにきて、情報技術のインフラが整ってきたことも、大きな契機です。

インターネットが普及して、約20年。特にこの5年はスマートフォンの登場により、色んな情報が、かつてでは考えられないくらい、簡単に共有される時代になりました。

マーケティングもメディアも、マスからソーシャルへどんどん移行しつつあり、不誠実な商品・サービスだと判断されると、市場から全く相手にされなくなる状態が、生まれつつあります。

逆に、顧客目線を貫き、ソーシャルネットワークの中で信頼を得ることができれば、小さい事業でも十分に生き残っていくチャンスが出てきています。

 

ちゃんと社会から信頼を得られることが、今の、これからの、ビジネス。まさに近江商人がやってきたことなのかなと。

社会問題を解決し、企業価値の向上させ、適切な利益を得る…最近、これまでのCSRのを発展させた、CSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)という考え方も注目されていますが、『三方よし』を実践している企業からすれば、「それまんまうちら(=近江商人)やん」というところかもしれません。

 

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今、個人的に立ち上げようとしている、サービスがあります。

色々な縁があり、僭越ながら代表として、実行に移しつつある事業ですが、「買い手」や「世間」が良くても「売り手」が良くなかったり、「売り手」のモチベーションを重視して考えると、「世間」にサービスとして広がらなさそうだったり、これがなかなか難しい。

また当然ですが、自分たちがきちんと稼げるモデルにしないと、持続可能性が失われてしまいます。(ただ、この重要性も近江商人はきっちり指摘してるのがすごい。)

 

サービスのバランスが崩れていないかを見直す上で、『三方よし』はどこかで意識しておいた方がいいだろうなぁというのは、開発の要所で、何となく感じるところがあります。

近江の国に縁がある者としても、やっぱり事業の核に入れ込みたいところ!

 

忘れないようここに宣言して、開発をがんばります^ ^

 

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