過去と未来をつなぐ。

'83年生まれ ♂ の雑記帖。思ったことは、自分の言葉で書き留めとく。

これまでの自分がちょっとでも欠けていたら、今ここにはいない

(※ 注 これ以前のブログは、まだAmebaから引越しできていません)

 

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「過去と他人は変えられない。未来と自分は変えられる。」

カナダの精神科医エリック・バーン氏の、有名な言葉です。

 

前回のブログで、キャリアチェンジを「もったいない」と周囲から評されることについて、考えをまとめてみました。(http://ameblo.jp/masashi0666/entry-12163092048.html

周りから出て来る言葉は、それがどの立場から、どの角度で発せられているか、一歩引いて考える必要があります。実際に変えていける未来を持っているのは、自分自身以外にいないからです。

 

しかし、誰がどう言うかは別にして、自分が新しいキャリアを歩むことによって、失われるものが何もない、ということもあり得ません。"何かを選ぶこと"は、"他のものを選ばなかったこと"と同義です。

では自分自身の成長過程として、キャリアチェンジで失われる部分は、どう捉えたらいいでしょうか?

 

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1つの組織に長く居た場合を考えてみます。

そこでは、仕事を覚えれば覚えるほど、スキルアップと同時に、そこでのルールに詳しくなれます。詳しくなれば、処理のスピードは確実に早くなる。人間関係の押さえどころも、掴めてきます。

特にルーチンであればあるほど、やることは最適化されて、楽になる。

 

キャリアチェンジをすると、これらを手放すことになります。自分が振り出しに戻ってしまうような感覚に襲われても、仕方がないかもしれません。

しかし一方で、それを手放さないことによって逆に、自分が失うものも確実にあることは、覚えておく必要があります。

 

一番は、自分の中に多様性をもつ機会が失われることでしょうか。考え方もそうですし、スキルもそうです。

会社の常識は社会の非常識、なんてことは、良くある話。多様性をもつ、ということは、これまでのやり方に囚われず、社会の変化に対応する方法を身につけることでもあります。

今の延長で出来ることはもちろんたくさんあると思いますが、自分の中に大きな変化をもたらすのは、やはり身を置いている環境です。キャリアチェンジは、これを強制的に変える側面があります。

 

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そうはいっても、足を踏み出すには、勇気がいります。これまで得たものが、考え方やスキルごと、全て無くなってしまうんじゃないかという恐怖もある。

でも僕はその前に、「これまでの自分がほんのちょとでも欠けていたら、今ここにはいない」ということを、常に考えるようにしています。

正直、過去の自分は、見るに堪えないものばかりです。ちょっと思い起こしても、「あの時は何も分かってなかったなー」「全く周り見る気なかったなー」とか、反省なしに語ることはできません。今の自分だともっと上手く活用出来るとか、失敗せずに出来ることは、それこそ山のようにあるでしょう。

 

しかし、それはそれ。過去のことは、すべて当時の自分が選んだことです。やり直せるわけでもありません。その時点では、それが自分の実力だったのも事実。

僕は、今そう思える自分があるなら、それでいいんじゃないかと思います。歩んで来たこの道しか、なかったんだと。

 

結局は、自分が選んだ道が全てです。今の自分を構成する要素に、過去のものはきっと全て、必要だった。

なら、これから自分がどんな道を選んでも、それは未来の自分の糧になっていく。未来の自分を構成する要素に、今の行動はきっと(恥も失敗も)全て、必要になっているでしょう。

 

例え何か大きなものを失ったとして、それを失ったという経験もまた、次の自分を構成する、大切な一部になっていくのではないでしょうか。