スポーツの祭典と『体育会系』
オリンピックが終わりました(@_@)
個人的には、ほとんど見る余裕がないまま、ぼぼ LINE NEWS と Twitter のタイムラインだけで情報を仕入れていましたが、やっぱりこの夏、スポーツに熱狂した人は多かったのではないでしょうか。
過去に自分が経験したことを、重ね合わせた人もいると思います。
僕もバドミントンや少林寺拳法をやっていたので、「世の中、上には上がいる」ということを、曲がりなりにも体感していますし、だからこそ、そこを突き詰めた人には、無条件で尊敬を覚えます。
それにこの10年ほど、自分自身の運動量が激減して、趣味でちょこっとランニングをするくらい(それも冬場限定。)なので、特にベテランと言われる選手が頑張っていると、本当に応援したくなってしまいます。
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今回のようにスポーツで盛り上がるときは、特定の、トップ中のトップの選手にスポットが当てられます。
それは素晴らしいことなのですが、その陰には、トップまで届かなかった人、そこに挑戦することすら出来なかった人がたくさんいることも、忘れがちな事実です。
その種目のレベルと競技人口というものは、ある程度ですが、比例します。
レベルを上げるには、まずはその競技人口を増やすことが大事です。できるだけ間口を広げて、たくさんの人にやってもらう中で、トップを目指す人材が育っていきます。
これは一方で、やる人が増えれば増えるほど、上を目指す人が増え、届かずに退く人も増えるということです。当たり前ですが、全員がトップになれるわけではありません。
スポーツ経験者の中では、そういう「負けた」経験をした人の方が、圧倒的に多数です。そして、届かなかったという経験を抱きながら、新しい領域で、たくさんの人が活躍をしています。
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さて、そんな人々を示す言葉に、『体育会系』という言葉があります。
漠然と使われているので、定義すらよく分からなくなっていますが、一般的には、「運動部系の部活動出身者」、および「その出身者っぽい気質を持っている人」を示す感じでしょうか。
残念ながら、良い意味でも、悪い意味でも使われる言葉です。
社会に出て、『体育会系』として評価されるだろうな、と感じたポイントは、いくつもあります。
体力、気力面でのタフさ。地道な努力ができて、粘り強い。上下関係の意識があって、礼儀正しい。人と向き合った経験、コミュニケーション能力、などなど。
もちろん、正直これらは『体育会系』の人が皆、身につけているものではありません。また『体育会系』以外の人が、身につけていないわけでもありません。あくまで、程度の問題。
ただ、自分の身体を賭して、時間をかけて何かをやった人に、こういった面が鍛えられやすいのは、事実としてあるかなと思います。
一方で、『体育会系』アレルギーというか、負の側面を捉えられて、敬遠される向きもあるようです。
例えば、思考停止している、というイメージ。上から言われることに疑問を持たない。あるいは、疑問を抱いてはいけない。指示は絶対。柔軟性がない。
こういう話を聞くと、僕は少し悲しい気持ちになります。本来『体育会系』が受けるべき評価と、逆なんじゃないかなぁと思うからです。
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改めて、僕は大学体育会の出身です。少林寺拳法部で3年間、毎日のように活動していました。
その経験を踏まえて、あえて言うと、僕は、本当の意味での『体育会系』の良さの1つは、自分で判断する力を、鍛えるチャンスがあることだと思っています。
「なぜ、うまくいったのか?」
「なぜ、うまくいかなかったのか?」
自分の体を使いながら、継続と変化を常に天秤にかけ、狙った効果と得られた効果を測り、次に活かす。結果は容赦なく突きつけられ(優勝する人以外は、すべてどこかで「負けて」います)、プロセスの大切さを知ります。
人の指示を一度は聞き入れる素直さと同時に、それを自分で解釈する柔軟性がなければ、上達することはできません。
もう1つあります。それは、限られた時間で、育てられたり育てたりする経験が得られること。
先輩・後輩というと、「絶対的な上下関係」のような誤解を生みやすいように思いますが、上に立つということは、次の世代への責任を負うことでもあります。この覚悟があるかないかは、社会に出てから、とても大きい。決断力が違います。
そして人に教えたり伝えていく中で、自分の成長のヒントを掴むことが、たくさんあります。きちんとした『体育会系』の組織(運動部に限りません)には、これが循環と呼べるような仕組みとして、埋め込まれているのです。
だから僕は、これからも『体育会系』の人が、鍛えた判断力と決断力で、世の中を変えていく原動力の一つになるんじゃないかと思っています。
オリンピックが終わり、パラリンピックが控えている今、スポーツの祭典の裾野に広がる可能性について、少し考えてみました(@_@)
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